12月16日、
紹興酒講座とテイスティングの会に
参加してきました。
場所は虎ノ門にある
日中文化センター。
![日中文化センターで開催された紹興酒テイスティング会の模様です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3535.jpg)
紹興酒協会立ち上げに
携わるようになってから
ここへ来る回数も
増えました。
主催は古越龍山の東京支部なので
紹興酒も古越龍山の商品がメイン。
でも、
新商品のノンカラメル紹興酒や
日本未流通のブランドが
飲めるということで
非常に楽しみにしておりました!
飲んだことない黄酒がいくつか。楽しみ!しれっと参加者席に座っていたら「あれ?運営側じゃないんですか?」って言われてハッとしてるなう pic.twitter.com/fyaPL7l0cE
— don (@umaddon1) December 16, 2021
参加者は20名ぐらいかな?
年齢層は40代〜60代という感じ。
時間は1時間半。
前半は紹興酒についての講座。
後半から実際にテイスティングしながら
紹興酒についての造詣を深めました。
講座についてはあまり聞いていなくて(失礼)
でもいくつか意外な事実を知りました。
- 紹興酒が年数をつけて販売されるようになったのは90年代にメルシャンが紹興酒の販売代理店になったことがきっかけ
- 紹興酒の色が茶色いのは、麹の原料に小麦を使用し、皮まで用いているためその色が酒色として出ている
紹興酒ができあがったときの
テイスティングにまつわる話もありました。
味や香りについて点数を出して評価していると。
まだざっくりとした情報ですが
今までこういった情報は出回っていなかったので
非常に貴重な進歩だと思います。
そして、紹興酒テイスティング!
![](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3530.jpg)
![紹興酒テイスティング会で飲んだ紹興酒です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3532.jpg)
時間が結構押したようで
全種のテイスティングは
できませんでしたが
いろんな紹興酒が飲めて満足!
Contents
テイスティング会で飲んだ紹興酒
では、飲んだ紹興酒を全種レポートいたします。
途中から酔っ払ってわからなくなっていきました(苦笑)
本当にこういうの向いてない。
古越龍山 純龍(ノンカラメル)
![古越龍山の紹興酒(カラメルフリー)です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3539.jpg)
![古越龍山の紹興酒(カラメルフリー)です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3533.jpg)
ボトルは左から2番目。ワインボトルを意識したデザイン。味の感想は最後に述べます。
古越龍山 清醇
![古越龍山の低アルコール紹興酒「清醇」の写真です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3552.jpg)
古越龍山の低アルコール紹興酒。度数は12度。
飲み口はかなり軽やかで、
優しい甘味から酸味へと移り変わり、
ふっと舌に消えていきます。
紹興酒を飲み慣れた方だと物足りないかも。
古越龍山3年銀龍・5年銀龍
![古越龍山の紹興酒「銀龍」(3年)と「金龍」(5年)です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3546.jpg)
![古越龍山の紹興酒「銀龍」(3年)と「金龍」(5年)です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3547.jpg)
これはご存知の方も多いのではないでしょうか。
スーパーや中華料理店でよく見かけます。
味はツンと尖った酸味。
余韻も長く、飲み慣れた人向けと言えます。
5年の方が微かに色味が薄いです。
年数が長いと濃くなりそうに
思われるかもしれませんが
本来、酒色は
熟成によって深まるのではなく、
薄くなっていくと
聞いたことがあります。
古越龍山 澄龍
![古越龍山の紹興酒写真です。甕出し紹興酒の上澄だけをボトリングしたものです。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3551.jpg)
甕出し紹興酒の上澄みのみを
すくってボトリングされたもの。
蜂蜜のような甘い香りと
ほのかに酸を感じる香り。
いざ飲んでみると
非常にスッキリとした
旨・酸が特徴的。
古越龍山 善醸仕込み
![古越龍山の善醸型紹興酒です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3545.jpg)
黒蜜のような甘い香りとほのかな乳酸香。
色はご覧の通り、真っ黒。
味は甘口ながらサラリとして飲みやすい!
古越龍山 エクストラスムース
![古越龍山の紹興酒「エクストラスムース」です](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3550.jpg)
乳酸香がありながら
嫌味のない心地よい香り。
飲んでみると、
丸みのある酸味と淡麗な口当たり。
女児紅ノンカラメル
![紹興酒「女児紅」のノンカラメル版です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3548.jpg)
青草、ナッツのような木香。
爽やかなアルコール臭。
ほのかに甘い香りも。
見た目はほぼ緑茶(笑)
味の感想は、
古越龍山ノンカラメルと併せて
後ほど述べます。
鉴湖(かんこ)
![日本未流通の紹興酒「鉴湖(鑑湖)」の写真です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3554.jpg)
日本未流通の紹興酒ブランド。
今は古越龍山グループのひとつ。
かなり独特な香りがしました。
コハク酸?
貝出汁のような香りが強く、
ずっしり重い感じ。
飲んでみると、
旨・酸が非常に強い。
玄人向けですね。
状元紅(じょうげんこう)
![日本未流通の紹興酒ブランド「状元紅」の写真です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3555.jpg)
これも日本未流通のブランド。
女児紅は女の子の誕生と結婚を
お祝いする風習ですが、
こちらはその男性版。
状元とは中国の科挙でトップを
取った人がもらえる称号です。
実はこのあたりで
結構酔いが回っており、
感想はあまり参考にならないかも(苦笑)
爽やかな酸・旨が印象に残っています。
飲みやすい紹興酒とノンカラメル紹興酒の感想
![紹興酒テイスティング会で飲んだ紹興酒です。](https://ba-hachi.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_3530.jpg)
一般的な観点で飲みやすいと言えるのは
古越龍山の善醸酒。
3年や5年はよく見かける紹興酒ですが
酸味がやや強いので
初めての方だときついかもしれません。
そして長年親しんできた女児紅も
ノンカラメルを出しているとは
驚きました。
しかも、古越龍山と味が全く違う!
女児紅はかつて東路紹興酒の代表メーカーですが
今は古越龍山のグループに所属しています。
とはいえ、きっと工場は違うのでしょう。
こうまで味わいが変わるのかと驚きました。
ノンカラメルの紹興酒。左が古越龍山。右は女児紅。ノンカラメルでも全然味が違う。
古越はかなりドライで麦感が強い。台湾の紹興酒に近い。女児紅は竹のような青臭さがあるが飲むと優しい甘味で軽やか。見た目はほぼ緑茶。 pic.twitter.com/33p1KcqrgI
— don (@umaddon1) December 16, 2021
もちろん好みはありますが
僕は女児紅の方が飲みやすいなと思いました。
古越のノンカラメルは
一般的な紹興酒と
味は一線を画すものがありますが
かなりドライ。
麦感が強く、台湾老酒と似た印象です。
今までの紹興酒と違う味わいというだけでも
活用方法はありますが、
これをどう楽しむか。
温度やペアリング、飲み方など
いろいろ考える必要がありそうです。
紹興酒についてのセミナーは
テイスティングに夢中で
あまり聞いていませんでした(失礼)
主催された夏さんやメンバーのみなさん、
お疲れ様でした!
お手伝いもせず参加者として楽しんで
すみません・・・。
執筆者紹介 don(門倉郷史)
日本初の中国酒ガイドブック「黄酒入門」著者。赤坂・六本木・銀座にある中国郷土料理店で約9年勤務し、黄酒専門店責任者も兼任。2020年に独立し現在は黄酒専門WEB「八-Hachi-」やYouTubeなどで中国酒情報を発信中。代々木上原の中華料理店にも在籍。