日記や徒然

夏場は醤油を作っている!?紹興酒の風味に隠れた秘密

夏場は醤油を作っている!?紹興酒の風味に隠れた秘密

干杯!donです。

2022年3月23日水曜日。

日中文化センターで開催された「紹興酒の歴史&試飲会」に参加してきました。

紹興酒セミナーが開催された日中文化センターの外観

今、紹興酒専門家資格のテキストを制作しておりますが、そのまとめた内容をお話していくという内容です。

また、後半は試飲会で、古越龍山の紹興酒5種飲みくらべという内容でした。

紹興酒の歴史は9000年!?

今まで紹興酒の歴史は、春秋時代の歴史を綴った「呂氏春秋」にある記述内容を起源として、2400年あまりの歴史があるとされてきました。

黄酒自体は、4000年〜7000年とされていましたが、最近それが塗り替えられたようです。

紹興酒の歴史についてのセミナー

最新の考古学の成果を元にした紹興酒の歴史は、9000年前、米文化の発祥とも言われている浙江省「上山文化」が起源かもしれないと考えられているようです。

その根拠はなんと、発見された陶器からカビと酵母が検出されたということ。検出って生きているってことですよね?寿命が9000年の菌って、すごいですね!

ただ、今の紹興酒の原型は1000年ほど前というのは下記の記事でも紹介した通り。そして9000年前当時の酒は「紹興酒」という名称はなく、実際にビールのような酒だったと考えられています。

さまざまな細かな部分の話もあったのですが、これらは紹興酒テキストに盛り込まれていきます。知りたい方はテキストの完成を楽しみにお待ち頂ければと思います!

古越龍山の紹興酒5種試飲(国内未流通酒あり)

さて、後半はお待ちかねの紹興酒試飲!

今回はこの5種でした。

古越龍山の紹興酒5種試飲1 古越龍山の紹興酒5種試飲2
  • 古越龍山金龍
  • 古越龍山8年
  • 古越龍山カラメルフリー
  • 古越龍山善醸仕込み
  • 古越龍山 不上頭

※左から

左側の4種は一般的に流通していて過去にも取り上げたことがあるので、日本で入手できない1種だけレポートします。

こちらの紹興酒。改めまして名前は「不上頭」。

紹興酒を飲んでも悪酔いしないように、その元となる成分を軽減させる製法で生み出された紹興酒です。古越龍山は中国でこの商品に注力しようとしているとのこと。

以下、飲んだ感想です。

色味
やや黒みがかった褐色。

香り
乳酸、漬物、オイリー、アルコール、甘い蜜香。そう、通常の紹興酒と大きな違いは感じませんでした。

味わい
酸味が強く感じられ、甘旨は控えめ。さっぱり淡白な印象です。ボトルごと冷やしてみたいなと思いました。

古越龍山の紹興酒「不上頭」

新たに芽生えた紹興酒の風味に関する一つの考察

歴史や試飲とは関係ないのですが、驚きとともに一つの考察が芽生えた瞬間がありました。

それは、紹興酒メーカーが夏場に何をしているか、という話のときです。正統な紹興酒は冬季醸造なので、その伝統を守っている紹興酒メーカーは夏場は酒造りをしないのですね。

で、何をしているかというとなんと!同じ甕で醤油を作っているのです!これは初耳でした。

そこで、思ったのです。

たまに紹興酒を「醤油っぽい香りがする」と評する方がいらっしゃいます。僕もそう感じたことがあります。

しかして醤油製造と紹興酒製造を一緒の甕で行うことで何か影響があるのかもなぁ?と。

もちろん、同じ甕といってもしっかり洗浄するのでしょうが・・・しかし僕たちは菌など肉眼では見えません。もしかしたら見えざる菌の世界で、醤油を作る菌と紹興酒を作る菌が手を結んでいるかもしれません???

(※えー、完全な憶測です。)

おまけ

↓紹興酒セミナーへ参加する前に立ち寄ったチョコ屋さんのチョコが美味しかった!近々白酒と合わせてみます。

メインはガトーショコラとのことで、今度また行ってみます。

代々木上原にあるチョコレート専門店「Minimal The Baking

代々木上原にあるチョコレート専門店「Minimal The Baking」 代々木上原にあるチョコレート専門店「Minimal The Baking」

https://mini-mal.tokyo/